グループホームの夜勤1人体制を支える見守り|人員基準と、呼び出しに気づける仕組み

グループホームの夜勤1人体制を支える見守り|人員基準と、呼び出しに気づける仕組み(ソクラクのコラム/介護施設の見守り)

グループホームの夜勤は、ユニット(共同生活住居)ごとに1人以上が基準です。1ユニットなら夜は1人で、9人前後の入居者を見ることになります。夜勤1人の体制を支えるのは、人を増やすことだけではなく、呼び出しや動き出しにどこにいても気づける仕組みと、決めごとです。
この記事では、夜勤の人員基準、3ユニットで2人にできる条件、夜勤1人の時間に起きやすいことと、見守りの仕組みでできることを、施設を運営する側の目線で整理します。

目次

グループホームの夜勤は、何人置く決まりなのか

ユニット数夜勤の人数根拠と注意
1ユニット1人以上夜間・深夜を通じて、ユニットごとに1人以上
2ユニット2人以上同上。2ユニットを1人で見ることはできない
3ユニット原則3人以上。条件を満たせば2人以上3ユニットがすべて同じ階で隣り合い、状況の把握と対応がすぐにできる構造で、安全対策(マニュアルの策定、訓練)を講じている場合。この場合は1日50単位の減算

根拠は、指定地域密着型サービスの基準(厚生労働省令)第90条と、夜勤職員の基準(平成12年厚生省告示第29号)です。基準を下回ると、報酬が所定の97%に減算されます。3ユニット2人夜勤の例外は2021年度の改定で入ったもので、厚生労働省の資料によると、算定している割合はまだごくわずかです。

夜勤1人の時間に、何が起きやすいのか

起きやすいことなぜ起きるか
呼び出しに気づけない別の居室で介助している間、ほかの居室や詰所のナースコールの音が届かない
一人での動き出し夜間にトイレへ行こうとして転ぶ。呼ばずに動き出す方ほど気づきにくい
同時に重なるトイレ介助中に別の方が起きるなど、2つのことが同時に起きても1人しかいない
判断を一人で抱える体調の急変や転倒のとき、相談する相手がその場にいない
記録が後回しになる対応が続くと、いつ誰に何をしたかの記録が朝まとめになる

夜勤1人の負担は、仕事の量よりも「いま何が起きているかが分からない」ことから来る部分が大きくあります。どこにいても呼び出しに気づけて、誰がいつ呼んだかが残るだけでも、夜の不安は小さくなります。夜勤の負担全般と勤務の組み方は介護の夜勤の負担を減らす方法で書いています。

夜勤1人体制を、見守りの仕組みでどう支えるのか

仕組みできること
スマホで受けるナースコール居室で介助していても、手元のスマホで別の居室からの呼び出しに気づける。部屋番号が出るので、どこへ行くかがすぐ分かる
トイレへの呼び出しボタン夜間に最も動きが多いトイレから呼べるようにする。配線の要らないボタンなら後から足せる
見守りセンサー呼ばずに動き出す方の起き上がりや離床を知らせる。必要な方の居室に絞って使う
呼び出しの記録何時にどの部屋から呼ばれたかが残る。夜間の呼び出しが集まる時間と方が分かり、巡視や排泄介助の時間を前倒しできる
応援を呼ぶ手段急変や転倒のとき、オンコールの職員や併設の事業所にすぐ連絡できる手順と連絡先

見守りセンサーの種類は介護施設の見守りセンサーの選び方、トイレへのボタンの後付けは介護施設のトイレ・居室に後付けできる呼び出しボタンで書いています。記録を使った夜間の呼び出しへの対策はナースコールの頻回への対策にまとめています。

夜勤1人でも、どこにいても呼び出しに気づける

ソクラクのナースコールは、電池式のボタンから、LINE WORKS・Slack・Teams・LINEに呼び出しを届けます。介助中でも手元のスマホに「1階 103号室から呼び出しです」と届き、いつ・どの部屋から呼ばれたかが自動で残ります。

  • 配線工事なし。建物を借りているグループホームでも、壁や天井に手を入れずに入れられます
  • 夜間だけ、併設の事業所やオンコールの職員にも同時に通知する、といった宛先の分け方ができます
  • 初期費用は10部屋・1フロアで32万円〜、月額は基本利用料1万円+ボタン数に応じた利用料(税別)

工事不要のナースコールについて見る

ソクラクが扱うのは利用者が押す呼び出しボタンです。離床や起き上がりを感知するセンサーは、現在は取り扱っていません。

見守り機器は、グループホームの加算とどう関わるのか

グループホームの夜間支援体制加算は、夜勤を基準より手厚く置いた場合に算定できます。2024年度の改定で、加配を常勤換算0.9人以上とする場合の要件が足され、見守り機器を利用者の10%以上に導入し、安全対策を検討する委員会を設けることが求められるようになりました。

ここでいう見守り機器は、利用者がベッドから離れようとしている、または離れたことを感知して職員に知らせるセンサーです。利用者が押す呼び出しボタンは、これには当たりません。見守り機器の定義と種類は介護の見守り機器とはで書いています。要件の詳細は所管の市町村に確かめてください。

よくある質問

グループホームの夜勤は、1ユニット1人で違反になりませんか

なりません。基準はユニットごとに夜勤1人以上で、1ユニットに1人の配置は基準を満たしています。2ユニットの事業所で夜勤が1人になると基準を下回り、報酬が減算されます。

3ユニットを夜勤2人で運営できますか

3つのユニットがすべて同じ階で隣り合い、すぐに状況を把握して対応できる構造で、マニュアルの策定や訓練などの安全対策を講じている場合に限り、2人以上とすることができます。この場合、報酬は1日50単位減算されます。構造の条件に当たるかは、所管の市町村に事前に確かめます。

夜勤1人のとき、急変や転倒が起きたらどうすればよいですか

誰に、どの順番で連絡するかを、事前に手順として決めておきます。オンコールの職員や管理者、協力医療機関、併設の事業所など、連絡先と判断の目安を紙とスマホの両方にまとめておくと、夜の判断を一人で抱えずに済みます。

夜勤のナースコールを減らすには、どうすればよいですか

呼び出しの記録から、何時ごろ、どの方からの呼び出しが多いかを見ます。トイレや不安が理由なら、その前に声をかけたり排泄介助の時間を合わせたりすることで、呼ばれる前に対応できるようになります。

関連ページ

参考:指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号)第90条、厚生大臣が定める夜勤を行う職員の勤務条件に関する基準(平成12年厚生省告示第29号)、厚生労働省「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」、社会保障審議会介護給付費分科会資料(2026年5月25日)(2026年10月27日確認)。運用は市町村によって異なることがあります。

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