ナースコールをスマホで受ける方法は、「いまのナースコールにスマホ連携を足す」「スマホで受ける前提の製品に入れ替える」「業務チャット(LINE WORKS・Slack・Teams)に流す」の3つです。詰所に人がいない時間があるなら、呼び出しがスタッフ全員のスマホに同時に届くだけで、気づくまでの時間が変わります。
この記事では、3つの方法の違い、専用アプリと業務チャットの選び方、入れる前に確かめておくことを、介護施設とクリニックの目線で整理します。
ナースコールをスマホで受けるには、どんな方法があるのか
| 方法 | 中身 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 1. いまのナースコールに連携を足す | 既存のナースコールの呼び出しを、連携機器を通してスマホや専用端末に送る。対応しているかは製品と年式による | ナースコールがまだ新しく、入れ替える予定がない |
| 2. スマホで受ける製品に入れ替える | 無線のボタンと専用アプリを組み合わせた製品。呼び出しはアプリに届く | ナースコールの更新時期が来ている。配線工事を避けたい |
| 3. 業務チャットに流す | 呼び出しを、LINE WORKS・Slack・Teamsなど、いま業務連絡に使っているツールに届ける | 業務連絡をすでにチャットで回している。見る画面を増やしたくない |
1は、いまの設備をそのまま使えるのが利点です。ただし古い製品では連携の口が無いこともあり、メーカーへの確認が最初の一歩になります。ナースコール全体の種類と選び方はナースコールの種類にまとめています。
専用アプリと業務チャットは、何が違うのか
| 専用アプリで受ける | 業務チャットで受ける | |
|---|---|---|
| 見る画面 | ナースコール用のアプリが1つ増える | いつもの業務連絡と同じ画面 |
| 誰が行くか | アプリの機能による | その場で返信して決められる。やり取りがそのまま残る |
| 記録 | アプリ側に残る | チャットの履歴に残る。製品によっては別に記録を保存する |
| ほかの呼び出し | ナースコールに限られることが多い | トイレ・浴室・スタッフ同士の応援要請なども同じ場所に流せる |
| 気をつけること | アプリの通知設定と更新を端末ごとに管理する | ほかの通知に埋もれないよう、呼び出し専用のチャンネルを分ける |
スタッフが少ない施設ほど、見る画面を増やさないことが効きます。夜勤のあいだ、業務連絡とナースコールを別々の画面で追うのは負担になるからです。
スマホで受ける前に、何を確かめておくのか
| 確かめること | 中身 |
|---|---|
| ネット回線 | 施設の回線が止まると通知が遅れる。回線の安定性と、止まったときの代わりの手段を決めておく |
| Wi-Fiの届く範囲 | スタッフが動き回る範囲(居室・廊下・浴室の前・地下)でスマホがつながるか |
| 端末 | 施設で用意するか、私物を使うか。私物なら勤務外の通知の扱いを決める |
| 通知の設定 | マナーモードや通知オフで鳴らない状態を防ぐ。呼び出しだけは必ず鳴る設定にしておく |
| 通知に出す情報 | 部屋番号と階数までにして、入居者や患者さんの氏名は出さない |
呼び出しの時刻と部屋が記録に残る仕組みなら、どの時間帯に呼び出しが集まるかも見えてきます。記録を使った対策はナースコールの頻回への対策で書いています。
呼び出しを、いまの業務ツールに届けるナースコール
ソクラクのナースコールは、無線のボタンから、LINE WORKS・Slack・Teams・LINEに呼び出しを届けます。スタッフ全員のスマホに同時に通知され、「2階 203号室から呼び出しです」と部屋番号と階数が出ます。
- 配線工事なし。ボタンは電池式で、受信機を施設のネット回線につなぐだけ
- 1回押す・2回押す・長押しで、通知の内容や宛先を分けられます
- 初期費用は10部屋・1フロアで32万円〜、月額は基本利用料1万円+ボタン数に応じた利用料(税別)
音声通話はできません。施設のネット回線が止まっている間は、通知が遅れます(回線が戻ると届きます)。
スマホで受けるナースコールが、向かない現場はあるのか
あります。一度の取りこぼしも許されず、通話で状況を聞く必要がある病棟では、多重化された専用設備と24時間の保守が要件に入ります。この場合は、PHSや専用端末で受ける病棟向けの製品が合います。
反対に、介護施設やクリニックのように「呼び出しが確実に届けば足りる」現場では、スマホで受ける方式が合いやすくなります。入れ替えにかかる費用の違いはナースコールの入れ替え費用は何で決まるのかにまとめています。
よくある質問
スタッフの私物のスマホで、ナースコールを受けてもよいですか
使えなくはありませんが、勤務時間外にも通知が届く、退職したときにアカウントを止める必要がある、といった運用の決めごとが要ります。夜勤用に施設のスマホを数台用意し、勤務中の人が持つ形にすると管理しやすくなります。
スマホの通知に気づかないことはありませんか
マナーモードや通知の設定によっては鳴らないことがあります。呼び出しの通知だけは必ず鳴るように端末を設定し、全員に同時に届くようにしておくと、誰か1人が気づけば対応できます。
PHSからスマホに切り替えられますか
切り替えられます。ただし、PHSで通話もしている場合は、スマホでどう通話するかもあわせて考える必要があります。呼び出しを受けるだけなら、業務チャットや専用アプリで置き換えられます。
ナースコール以外の呼び出しにも使えますか
業務チャットに流す方式なら、トイレや浴室からの呼び出し、スタッフ同士の応援要請、来客の知らせなども同じ場所に届けられます。呼び出しの種類ごとに通知の文面を分けておくと、受けた側が「どこで何が起きたか」をすぐに判断できます。
関連ページ
- 工事不要のナースコール(ソクラクセンサー) — 介護施設・クリニック向け
- ナースコールの種類 — 有線・無線、受け方、呼び方の3つで選ぶ
- ナースコールの頻回への対策
- ナースコールの入れ替え費用は何で決まるのか
- ナースコールを自分たちで作った話

