離床センサーの使用基準と解除基準|身体拘束にならない運用と判断の流れ

離床センサーの使用基準と解除基準|身体拘束にならない運用と判断の流れ(ソクラクのコラム/介護施設の見守り)

離床センサーは、厚生労働省の手引きが挙げる身体拘束の具体例には含まれていません。それでも、鳴るたびに座らせ直す、立ち上がりを止めるといった使い方をすれば、本人の行動の自由を制限することになりかねません。だからこそ、使い始める基準と、やめる基準(解除基準)を決めておきます。
この記事では、身体拘束の考え方、離床センサーの使用基準と解除基準の決め方、判断の流れ、記録と説明を整理します。

目次

離床センサーは、身体拘束に当たるのか

厚生労働省の「身体拘束廃止・防止の手引き」は、身体拘束の具体例として、ひもで縛る、ベッドを柵で囲む、立ち上がれないいすを使う、自分で開けられない部屋に隔離する、など11の行為を挙げています。離床センサーはこの例に含まれていません。ただし手引きは、これは例示で、ほかにも当たる行為があるとし、判断のポイントを本人の行動の自由を制限しているかどうかとしています。

つまり、センサーで知らせて駆けつけ、本人の動きを手伝うのは見守りです。センサーが鳴るたびに動きを止めるなら、目的が変わってしまいます。

使用基準と解除基準は、どう決めるのか

決めること
使い始める基準転倒や転落が起きている、または起きるおそれが高い。夜間に一人で動き出す。ほかの方法(排泄の時間に合わせた声かけ、環境の調整)だけでは足りない
目的何を防ぐために、どの動きを知らせるのか。知らせた後に職員が何をするのか
見直しの時期1か月ごとなど、続けるかを話し合う日を決める
解除する基準転倒のおそれが下がった、動き出しの理由が分かり先回りできるようになった、鳴っても駆けつけの必要がない状態が続いた
決める人担当の職員一人ではなく、多職種のチームや委員会で決める

判断は、どんな流れで進めるのか

  1. 困りごとと場面を書き出す

    いつ、どこで、どんな動きで転倒が起きているか。理由(排泄・不安・痛み)は何か

  2. センサー以外の方法を考える

    声かけの時間、ベッドの高さ、照明、手すり、物の置き場所

  3. 使うなら目的と期間を決める

    知らせた後の対応、見直す日、解除する基準を決める

  4. 本人と家族に説明する

    何のために使うのか、いつ見直すのかを伝える

  5. 記録して見直す

    通知の回数と駆けつけた結果を記録し、決めた日に続けるかを話し合う

もし本人の動きを止める行為(身体拘束)に踏み込むなら、手引きの「緊急やむを得ない場合」の3つの要件(切迫性・非代替性・一時性)をすべて満たし、事業所全体で判断し、本人と家族に説明し、態様・時間・心身の状況・理由を記録する必要があります。手引きは、3つの要件を満たすケースは「極めて少ない」としています。

身体拘束の適正化で、施設に求められていることは何か

サービス求められていること(2024年度改定)
施設系・居住系委員会・指針・研修。措置がなければ身体拘束廃止未実施減算(所定単位数の10%)
短期入所系・多機能系委員会(3か月に1回以上)・指針・研修が義務に。措置がなければ減算(所定単位数の1%)
訪問系・通所系など緊急やむを得ない場合を除き身体拘束を禁止。行う場合は記録

センサーと合わせて、呼び出しをスマホへ

ソクラクのナースコールは、電池式の呼び出しボタンから、LINE WORKS・Slack・Teams・LINEに呼び出しを届けます。センサーの通知と同じスマホで、利用者が自分で押す呼び出しも受けられるようにできます。

  • 配線工事なし。電池式のボタンを置くか貼るだけで、1フロア・1台から試せます
  • いつ・どの部屋から呼ばれたかを自動で保存します
  • 初期費用は10部屋・1フロアで32万円〜、月額は基本利用料1万円+ボタン数に応じた利用料(税別)

工事不要のナースコールについて見る

ソクラクが扱うのは利用者が押す呼び出しボタンです。離床センサー・マットセンサー・徘徊センサーなどの見守りセンサーは、現在は取り扱っていません。

よくある質問

離床センサーの解除基準は、どう決めればよいですか

使い始めるときに、目的と見直しの時期を決め、その時点で「転倒のおそれが下がった」「先回りの対応で足りるようになった」などの状態なら解除する、と決めておきます。担当者一人ではなく、多職種のチームや委員会で判断します。

離床センサーを使うのに、家族の同意は必要ですか

見守りの機器として使う場合でも、目的と見直しの時期を本人と家族に説明しておくのが基本です。なお手引きは、身体拘束について「家族の同意は、身体拘束を認める根拠にはならない」としています。同意があれば何をしてもよい、という考え方はとりません。

離床センサーの使用を、フローチャートで判断できますか

施設ごとにフローチャートをつくっている例はありますが、厚生労働省の手引きに決まった図はありません。困りごとの書き出し、センサー以外の方法の検討、目的と期間の決定、説明、記録と見直し、という流れを自施設の書式にまとめておくと判断がそろいます。

関連ページ

参考:厚生労働省「介護施設・事業所等で働く方々への身体拘束廃止・防止の手引き」(令和6年3月、令和7年3月版)、「令和6年度介護報酬改定における改定事項について」(2026年10月27日確認)。

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